困難なときこそ、あなたのビジネスの重要性はいっそう高まります。ビジネスはコミュニティが安定していることを示すものであり、従業員を支える源であり、顧客が必要としているものを生産します。これまで顧客の多くに対面でサービスを提供していた場合、顧客の来店の減少、健康上の理由によるサービスの提供不能、または政府の求める行動制限などがあったときは、ビジネスに差支えが出ることになったでしょうし、すぐにそのような事態に陥る可能性もあります。Stripe は、実店舗での営業ができなくても、事業者が営業を継続できるように支援します。
残念ながら、これらの国の最近の状況を見ると、この政策が継続可能ではないことが示唆されています。また、オフラインからオンラインに移行する多くの事業者と連携した経験があり、そして、お客様のような事業者がオンラインで営業できるように支援する多くのオンラインプラットフォームをサポートしています。
当社は常に前向きな姿勢を保っていますが、人類が新型コロナウイルスを克服するまでにどのくらいの時間がかかるか、また地域の混乱がいつまで続くかを予測することはできません。可能であれば、オンラインで収益を得られるように検討するべきです。オンラインの収益源は、現在の状況においてメリットがあり、また将来においてもすばらしい成長の機会をもたらす可能性があります。
事業環境を把握する
新型コロナウイルスに関連して、これから何が起こるかは誰にもわかりません。それでも今後の展開について可能性の高いシナリオ、低いシナリオが見えてきています。
世界のほぼすべての都市が、すでに、あるいはこれから、思い切ったソーシャルディスタンスの方策を取らなければならない状況にあるため、今後数カ月以内のいずれかの時点で、地域の商業活動の一部または全部が完全に停止することになりかねません。これには居住場所、仕事先の場所に関する制限が含まれます (これまでに制限が適用されていなかった場合)。新型コロナウイルスの世界的大流行の初期には、積極的な緩和政策を推し進めて都市封鎖を避けようとする国もありました。残念ながらこれらの国の最近の状況から、この政策を続けることはできないようです。「いつもどおりの営業」が不可能になること、またおそらく予想より早い時期にそうなることを想定すべきです。
ソーシャルディスタンスの方策は短期間では終わらず、繰り返し実施されるでしょう。スペイン風邪のような過去の感染症の大流行の経験、また最初に新型コロナウイルスが広まった各国の経験から、感染には複数回のピークが発生しうることがわかっています。このため、地域で行動制限が緩和されると、時間をおいて感染の広まりの勢いが増し、制限が再び課されることになるでしょう。
新型コロナウイルスへの対応の計画は、目前に迫った重大なビジネスへの脅威に備えることだけではありません。短い期間、比較的通常に近い状況に戻った後に、また危機的な状況が、波のように繰り返し訪れることも考慮する必要があります。この期間は不安に満ちた雰囲気となり、一般の人々の反応は混乱したものとなるでしょう。
このため、実店舗の営業が可能であるかどうかを問わず、俊敏に採用できる柔軟な、自社に役立つ対策を選ぶ必要があります。幸いなことに、オンラインへの進出は、これらの条件をすべて満たすことができ、この危機が収束したあとも引き続き役立つものです。
初めてのオンラインストア
オンラインストアをゼロから構築するのは負荷の高いプロジェクトになります。正直に言えば、平時であってもほとんどの事業者にはそのようなプロジェクトは避けるように助言するでしょう。幸いなことに、この数年でテクノロジー企業がすばらしい選択肢を作り出しています。そうした E コマースプラットフォームは手ごろな料金で、簡単に利用開始して運用でき、ユーザーにはエンジニアリング面の負担はありません。また顧客には、オンライン販売が主要業務である最大手クラスの小売業者と同等の高品質な体験を提供できます。このようなプラットフォームは、圧倒的に最高、最速、かつもっとも信頼できる、オンラインでの事業展開手段であり、最大規模の顧客との取引を可能にします。
Stripe は、多数のプラットフォームやマーケットプレイスと提携し、ユーザー企業によるコーディングがいらない、速やかなオンライン移行をサポートしています。もっとも利用者の多いパートナーのプラットフォームの一部をリンク先でご覧ください。これらのソリューションを活用することで、オンライン上で新たな収益源を開拓し、新規顧客や既存顧客と容易につながり、新型コロナウイルスが自社にもたらす影響を低減できます。Stripe のパートナーディレクトリーでニーズに合った個別のソリューションを検索することもできます。
これらのツールの多くは、以下のようなユースケースのために特別に構築されています。
- E コマース
- 寄付のためのプラットフォーム
- 非営利組織向けプラットフォーム
- 宗教的奉仕活動向けのプラットフォーム
- レストランとフードデリバリーのオプション
- 財産管理のためのプラットフォーム
- フィールドサービス向けプラットフォーム
在庫やメニューのすべてをオンラインに移行する負担が大きいと思われる場合は、売れ行きが一番の商品またはサービスにまずは集中し、徐々に範囲を広げましょう。小規模なところから始めることで、速やかに市場に参入でき、オンラインで営業する仕組みについての業務経験を積むことができ、物流面の課題に段階的に対応できるようになります。
オンラインでの販売は、オフラインでの販売と大きく異なります。オフラインでは一般に、顧客は何を買うか決める際に、商品を直感的に選ぶか、スタッフに質問するかという限られた選択肢しかありません。オンラインでは、コピーライティング、写真撮影、ビデオ作成が重要なスキルになることがすぐにわかるでしょう。幸いこれらのスキルはすべて簡単に試せます。またおそらく必要な道具はすべてすでにお持ちでしょう。(スマートフォンは商用品質の写真とビデオの制作に必要な機能を十分に備えています)。
顧客の関心を引き、維持する
サイトへのトラフィックを最大化するために、以下のような方法の活用をお勧めします。
実店舗を利用する。既存の収益ベースにおいて、得意客が大きな比率を占めている場合があります。その場合は、今は店を開けられなくても、実店舗が得意客の心をつなぎとめている可能性は高いでしょう。特に店を閉めている場合は店の外に、今後のさまざまな状況に備えながらまだ営業している場合は店の中に、お知らせを掲示して、商品を購入できるオンライン店舗を顧客に知らせましょう。ウェブサイト、QR コード、広く利用されているプラットフォームの検索クエリなど、地域と顧客に応じた最適な方法で顧客を誘導します。
既存の顧客に知らせる。顧客のメールアドレスがわかっている場合は、実店舗の営業状況を説明し、オンラインで購入できる場所を案内するメールをぜひ送りましょう。顧客もこれまで以上にあなたの状況を気にかけているかもしれません。困難な状況にある地域の事業者を、どうしたらサポートできるかを知りたいと考える顧客がいることは、広く報道されているとおりです。引き続きの利用をお願いしましょう。ソーシャルメディアや友人の紹介などにより、あなたの営業の状況を「伝えてもらう」ように依頼します。Stripe は E コマースのウェブサイト向けに、メールを利用した効果的なマーケティングのガイドを用意しています。
ソーシャルメディアを (これまで以上に) 活用する。事業者の多くがソーシャルメディアのアカウントを持っています。アカウントがあるなら、今こそ活用すべきときです。アカウントがなくても、基本的なアカウントの設定は、通常は無料で手間もかかりません。スタッフや家族にどのサービスを利用すべきか相談することもお勧めします。自社を気に入ってくれている、ソーシャルメディアを利用している顧客層向けに、営業状況について最新情報を投稿したり、自社の存在を多くの人に示すことができます。自分でソーシャルメディアを活用するだけでなく、顧客にジネスについての投稿を働きかけることもできます。写真を撮りたくなるような形で商品を見せたり、顧客の支援に感謝を表す心のこもったカードを納品パッケージに同梱したりして、ソーシャルメディアへの投稿意欲を高めることも、事業者の認知度向上に役立ちます。
WhatsApp のようなメッセージングプラットフォームを利用する。通常の営業活動の一環として、既存顧客の Whatsapp 番号、電話番号などを入手している場合もあります。現在取引がない場合は、顧客の邪魔になることは避けなければなりませんが、今の営業状況をご案内できるよう、丁寧なお知らせを送ることを検討しましょう。ただし顧客の迷惑にならないように、このような手法は最低限にとどめることをお勧めします。
WhatsApp などのメッセージングサービスを仮想店舗として使用して、成功している事業者もあります。テキストメッセージで受注し、オンライン決済機能を使用して顧客に請求書を送付し、商品の配送を手配するのです。
顧客から支払いを受ける
これまで推奨されてきたプラットフォームを利用する場合は、「追加設定なしで」付随の支払い機能を利用することができます。顧客の支払いから事業者の銀行口座への入金まで、Stripe は多くのプラットフォームの支払い機能を支えています。
プラットフォームでの請求処理が難しいタイプの事業者の場合、オンラインの請求システムを利用することも考えられます。Stripe を利用すると、顧客がオンラインで支払うことができる請求書を簡単に作成することも、Stripe のいずれかの請求処理パートナーを利用することもできます。
このようにすると、顧客にメールやメッセンジャーアプリで請求書を送付し、顧客自身のデバイスで支払い処理をしてもらい (クレジットカードを利用する、銀行振込を承認してもらうなど)、支払い処理が完了し、注文の処理やサービスの提供が可能になったという通知を受けることができます。
顧客に商品を届ける
商品の発送は非常に重大なプロセスであり、小売体験における顧客の満足度を高める上での要となります。Stripe の E コマースの顧客の多くは、E コマースの配送や物流に特化した企業を利用してこのプロセスに対応しています。また、小規模に開始して、お客様自身の商品を自社の拠点で梱包し、(現在の状況下で利用可能な場合は) 最寄りの郵便局や配送業者のサービスを利用して一度に 1 つずつ発送することもできます。
Stripe の既存ユーザーの一部は、以下の大手企業と連携しています。
- Lalamove (シンガポール、マレーシア)
- GOGOX (シンガポール)
- Ninja Van (シンガポール、マレーシア、インドネシア)
- Grab (シンガポール、マレーシア、インドネシア)
- Gojek (インドネシア)
- Shipper (インドネシア)
- Sendle (オーストラリア)
- Delhivery (インド)
- Dunzo (インド)
- Swiggy (インド)
その他のリソース
Stripe はお客様のような起業家を支援する、多くの活力のある企業と提携しています。以下にその他の役立つリソースを記載します。