税金の自動計算・徴収ソフトウェアの評価方法

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Stripe Tax では、一度の導入で世界中の支払いに対する税金の計算、徴収、レポート作成をご利用いただけます。登録が必要な場所を把握した上で適切な税額を自動徴収し、申告のために必要なレポートも作成することができます。

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  1. はじめに
  2. 納税義務を理解する
  3. 税務ソフトウェアを評価する際に押さえておきたい重要事項
    1. 設定と実装
    2. 地理的サポート
    3. 正確でリアルタイムの税率適用
    4. 申告と納付
    5. 料金体系
  4. Stripe にできること

事業成長と新たな市場への進出に伴い、売上税、付加価値税 (VAT)、物品サービス税 (GST) への対応はより複雑になっていきます。その理由は、国や州ごとに (時には都市ごとに) 特定の税法が制定されており、グローバルな税務コンプライアンスの管理が困難であることにあります。

このような課題を念頭に置き、多くの企業が税金の自動計算・徴収ソリューションを検討しています。その目的は、売り手に代わって購入者にかかる税金を自動的に計算して徴収し、推測ではなく確実に法規制に準拠できるようにすることにあります。適切な税務ソリューションを見つけることは、多くの選択肢がある市場においては特に重要になります。

このガイドでは、自社のビジネスに最適な税務ソリューションを探す際に、優先すべき特性や機能など、重要な点について説明します。記載されている質問は、Stripe のユーザーが Stripe 以前のプロバイダーを振り返り、あらかじめ尋ねておけばよかったと考えているものばかりです。RFP テンプレートをダウンロードすると、以下の各評価項目に対応する質問をご覧いただけます。

このガイドに記載されている情報は、税務または法務に関するアドバイスではないことにご留意ください。このガイドは情報提供のみを目的として作成されたものであり、税務または法務に関するアドバイスの提供を意図したものではなく、またそのようなアドバイスとみなすべきものではありません。自社のビジネスに適した税務ソフトウェアの選定については、税務や法務などの貴社のアドバイザーにご相談ください。

納税義務を理解する

税務ソフトウェアの調査を開始する前に、税務コンプライアンスと、自社のビジネスに何が必要かを理解することが重要です。間接税について詳しくお知りになりたい場合は、こちらの税金関連資料をご覧ください。

税務ソフトウェアを評価する際に押さえておきたい重要事項

設定と実装

ソフトウェアの設定に時間がかかると、コンプライアンスに支障をきたすことになります。納税の遅延により追徴金や延滞金が課せられる可能性があるためです。現在、税金を徴収する義務を負っている場合は、税務ソフトウェアを素早く実装できるようにすることが重要です。サードパーティーのプラグインを使用するソリューションの場合、設定から運用までにさらに時間がかかる場合があります。また、設定プロセスにおいても、システム統合のために開発作業が必要なソフトウェアと、既存のテクノロジースタック内に構築するソリューションでは異なる場合があります。

自社のビジネスに適したソリューションの選定には時間がかかる場合もありますし、決定後すぐに実装できるとは限りません。決定から実装までの時間についても把握しておく必要があります。数カ月ではなく、数日または数週間で実装できる税務ソリューションが理想的です。

ベンダーへの質問事項

  • ソフトウェアを導入して最初の 30 日間はどのような運用になりますか?
  • 実装期間は一般的にどのくらいですか?
  • 設定を完了するにはどのような情報が必要ですか?
  • 製品ドキュメントには、コードスニペット、詳細な手順、わかりやすい例などが記載されていますか?
  • 社内のチームがセルフサービス方式でソフトウェアを学習するのに役立つリソースにはどのようなものがありますか?
  • 本番環境移行前に、税金が正しく計算されることを確かめる場合、どのようなテストができますか?

地理的サポート

税法は、国、州、および税務管轄区域によって異なります。特定の税務ソフトウェアが自社に適しているかどうかを判断するには、現在事業を行っている地域と、他の地域への進出予定の有無を考慮しましょう。税務ソフトウェアがその対象地域に対応していなければ、目的を果たすことはできません。グローバル企業にとって、特定の地理的ニーズを満たせるソリューションを見つけることが重要です。事業展開の拡大を予定している場合は、税務ソリューションがその地域に対応しているかどうかも確認する必要があります。

多くの場合、アメリカまたは EU 市場は税務ソリューションの対応範囲に含まれています。両地域で納税義務を負う場合、ソリューションの対応範囲にそれらの地域が含まれていること、または近い将来そのサポートを強化する予定があることを確認します。

ベンダーへの質問事項

  • 現時点でサポートしている市場を教えてください。
  • 今後、他の市場にサポートを拡大する予定はありますか?
  • 新しい市場で税金を徴収するための登録手続きのサポートはありますか?
  • 新しい地域への進出時に現地の規制に対応するためのサポートはありますか?
  • 顧客の所在地に基づいて正しい税率が動的に適用されますか?
  • 国を新規設定する手順を教えてください。また、設定にかかる時間はどのくらいですか?

正確でリアルタイムの税率適用

税率を正しく適用するには、顧客の正確な住所を使用して請求する税額を計算する必要があります。郵便番号だけを使用してその地域の税率を適用しているソフトウェアもありますが、この方法では正しい税率が得られないことがあります。税務ソリューションは、決済時に、正確でリアルタイムかつ「ピンポイント」の税率を適用し、税額を計算できるものでなければなりません。これは、ソフトウェアが緯度と経度を用いて地図上の正確な位置を特定し、その特定の税務管轄区域の税率を正しく適用することを意味しています。

さらに、商品やサービスにかかる課税率を特定する上で、何千もの商品税コードが使用されていることも考慮しましょう。税務ソフトウェアのプロバイダーによっては物理的な商品のみに特化している場合があります。貴社がデジタル商品を販売していたり、商品とサービスを組み合わせて販売していたりする場合、そうしたプロバイダーは適切でない可能性があります。

ベンダーへの質問事項

  • 税金計算エンジンはどのように税率を適用していますか?
  • 商品税コードについてどのようなサポートを提供していますか?当社の商品やサービスはサポート対象ですか?
  • 製品ラインを拡大した場合、新しい商品税コードを簡単に追加できますか?
  • 税額計算で使用される税率や商品税コードを最新の状態に保つために、どのようなことを行っていますか?

申告と納付

税金を正確に計算し、徴収したら、適切な税務当局に納付する必要があります。これは企業にとって時間のかかる作業ですが、適切な税務ソリューションを使用すれば負担が軽減されます。国や州ごとに申告要件が異なるため、税務ソリューションには、個々の市場に合わせたレポートを提供できることが求められます。それにより、申告時に必要な情報をダウンロードしてウェブサイトにアップロードするのが容易になります。

また、税務ソリューションの中には、そのソリューションから得られる情報を使用して、申告サービスを提供したり、他の企業と提携して申告代行サービスを提供したりしているものもあります。このようなツールを活用すると、手作業によるミスを最小限に抑えながら、業務時間を短縮することもできます。

ベンダーへの質問事項

  • 税金の財務レポートは、各管轄区域の申告要件に合ったものが提供されますか?
  • 各地域で期限内に申告するための期限リマインダー機能はありますか?
  • 各地域の申告要件について社内のチームを教育するために、どのようなリソースを利用できますか?
  • 毎月または毎年の申告に関連する情報を簡単にダウンロードできますか?
  • パートナーが申告を行えるようにするためのリソースを提供していますか?

料金体系

将来を見越した企業としては、明確かつ一貫した方法で拡張できる税務ソリューションを導入するのが理想的です。自社にとってのソリューションの価値と影響を考慮しましょう。料金体系を検討するときは、削減できる時間、導入までの時間、リスク軽減などの観点から ROI を考えることが重要です。

従量課金ベースの料金体系のソリューションが売り手にとって最も拡張性が高いことは明らかです。従量課金ベースの料金体系では、一定期間の売上に関係なく毎月同額を支払う必要はなく、特定の月の売上が減少した場合でも柔軟に対応できます。ビジネスが常に変化していることを理解し、ビジネスに合わせて拡張できるソリューションを探しましょう。

また、契約する前に、サポート、導入、アップグレードに関する隠れた手数料がないかどうかを必ず確認してください。

ベンダーへの質問事項

  • 料金体系モデルはどのようになっていますか?
  • 月々の支払いはどのくらいになりますか?
  • 年間契約または最短の契約期間はありますか?
  • 適切なタイミング、効率的な方法で料金体系モデルを切り替えることはできますか?
  • ソフトウェアの月額料金以外に、今把握しておくべき料金はありますか?

Stripe にできること

Stripe Tax を使用すると、税務コンプライアンスの複雑さが軽減され、ビジネスの成長という本来の目的に集中できます。Stripe Tax は、納税義務の監視に役立ち、Stripe での取引で売上税の納税登録の基準額を超えた場合にはユーザーに注意を促します。また、Stripe Tax は、アメリカの全州および 40 カ国以上で、物品やデジタル商品・サービスの両方に対する税金の計算と徴収を自動的に行います。

Stripe Tax は、次の局面でビジネスを支援します。

  • どこで税金を登録して徴収するかを把握する: Stripe で扱った取引に基づいて、どこで税金の徴収が必要かを把握します。登録後、ほんの数秒で新しい州や国の税金徴収を開始できます。すでに Stripe をご利用中の方はコードを 1 行追加するだけで、税金の徴収を開始できます。または、ボタンをクリックするだけで、Invoicing などの Stripe のノーコード製品に税金徴収を追加できます。
  • 納税を登録する: Stripe Tax は、納税登録の要件を満たした場合に登録できるウェブサイトへのリンクを表示します。
  • 売上税を自動的に徴収する: 何をどこで販売するかにかかわらず、Stripe Tax が正しい税額を計算して徴収します。数百種類の商品やサービスに対応しており、最新の税法や税率の改正が常に反映されます。
  • 申告と納付を簡略化する: Stripe は、申告場所ごとに項目別のレポートと税金サマリーを生成します。これにより、ご自身で、あるいは会計士または Stripe の申告パートナーを通じて、税金の申告と納付を簡単に行うことができます。

Stripe は導入形態に応じて数種類のレポートを提供しますが、Stripe Tax は現在、お客様の代わりに税金の申告や納付を行うことはありません。アメリカで納税申告を自動化する場合、TaxJar の AutoFile ソリューションの使用をお勧めします。ヨーロッパの場合は、Taxually または Marosa の使用をお勧めします。アジア太平洋では、Taxually をお勧めします。

詳細については、Stripe Tax をご覧ください。

今すぐ始めましょう

アカウントを作成し、支払いの受け付けを開始しましょう。契約や、銀行情報の提出などの手続きは不要です。貴社ビジネスに合わせたカスタムパッケージのご提案については、営業担当にお問い合わせください。
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登録が必要な場所を把握して、適切な税額を自動徴収できるほか、申告書の申請に必要なレポートにアクセスできます。

Tax のドキュメント

ローコードまたはノーコードの実装機能を利用して、消費税 / 売上税、VAT、GST の収集とレポート作成を自動化することができます。