Stripe、ネットワークトークンと自動カード更新機能の提供範囲を拡大し、コンバージョンを向上
- Stripe は、ネットワークトークンの提供を新たに 4 地域 36 市場に拡大し、イギリスとヨーロッパでリアルタイムの自動カード更新機能をリリースします。
- Stripe のネットワークトークンと自動カード更新機能によるオーソリ率の向上により、企業は過去 3 カ月に数十億ドルも売上を増やしています。
サンフランシスコおよびダブリン—企業向けの金融インフラプラットフォームである Stripe は本日、Visa、Mastercard、アメリカン・エキスプレスとの提携により、ネットワークトークンと自動カード更新機能の提供範囲を拡大することを発表しました。これらの機能を組み合わせることで、企業は売上の保護、オーソリ率の向上、顧客のクレジットカード情報の変更時に生じる解約の低減を実現できます。
昨年、カード保有者の約 40% が、カードの有効期限切れ、紛失、不正使用による侵害が原因でカードを再発行しています。カードを再発行した場合、ほとんどの顧客は、それまで支払い情報を保存していた企業に新しいカード情報を共有しません。結果として、取引の拒否、アカウントの失効、サブスクリプションのキャンセルが発生し、顧客は不満を抱き、企業は数十億ドルの売上を失うことになります。
Stripe のネットワークトークンでオーソリ率を向上
プライマリーアカウント番号 (PAN) は、すべてのクレジットカードとデビットカードに記載されている 15 桁または 16 桁の番号です。PAN はあらゆる企業で広く受け入れられ、オンラインでの取引を容易にしています。
Stripe は決済ネットワークと連携し、PAN の代用となるネットワークトークンを作成しています。このトークンは機密性が低く安全で、カード情報が変更された場合でも取引を正常に行えます。たとえば顧客がカードを再発行した場合、支払い情報が更新されなくてもネットワークトークンに最新のカード情報が関連付けられているため、Stripe はそのネットワークトークンを使い続けることができます。ネットワークトークンは、オーソリ率とカード保有者のセキュリティを向上させる永続的なリンクとして機能します。
本日、Stripe はネットワークトークンの提供範囲をヨーロッパ、北アメリカ、アジア太平洋、ラテンアメリカの 36 の新市場に拡大します。これにより、対象地域の企業は支払い設定を変更したり、追加の導入作業を実施したりしなくても、ネットワークトークンを活用して支払い成功率を向上させることが可能になります。また、今回の発表内容は Visa および Mastercard との提携によるもので、今後はアメリカン・エキスプレスとの提携も予定しています。
自動カード更新機能で顧客解約率を低減する
カード発行会社の支払い成功率にはさまざまな要因が影響します。カード発行会社によっては、ネットワークトークンと PAN のどちらを使用して請求を試みたのかが問題になる場合もあります。Stripe は PAN を安全に保管し、取引ごとにネットワークトークンと PAN のどちらを使用するかをインテリジェントに選択することで、支払い成功率を最大限に高めます。PAN を使用する場合は、自動カード更新機能で最新のカード情報を自動的に取得し、カードの有効期限切れや再発行がないかを調べます。こうしてネットワークトークンと自動カード更新機能を連携させることで、企業の数十億ドルもの売上を守り、スムーズな顧客体験を実現します。
サブスクリプションベースの生産性ソフトウェアを開発する Doist は、両方の機能を利用しています。
Doist の財務責任者である Menghan Zhong 氏は次のように述べています。「当社の最も人気の高いアプリである Todoist は、世界中の数十万ものユーザーからのサブスクリプション収入で運営しています。グローバルビジネスであるため、支払いモデルにわずかな中断があるだけでも大きな売上損失につながる。Stripe のネットワークトークンと自動カード更新機能によって、この問題の発生を防げるようになり、サブスクリプションのオーソリ率を 4% 以上高めることができました」
リアルタイム更新は、Stripe の自動カード更新機能の拡張機能です。この機能により、取引が処理されるまさにその瞬間に、認証情報を更新できるようになりました。必要なタイミングでカードが更新されるので、顧客は定期購読している雑誌の大事な号やお気に入りの番組の最新エピソードを見逃すことがなくなります。Stripe は現在、イギリスとヨーロッパの Visa、世界中の Mastercard に対してリアルタイム更新を提供しており、今後数カ月以内にさらに 10 カ国にアメリカン・エキスプレスの自動カード更新機能の提供範囲を拡大する予定です。
Stripe のカードアクワイアリング製品責任者である Tom Holman は次のように述べています。「どの企業も、利用者が一度で素早く購入を完了できることを望んでいます。取引失敗の原因はいろいろありますが、カード情報が古かったというのが原因であってはなりません」
ネットワークトークンと自動カード更新機能は、Adaptive Acceptance、Smart Retries、Enhanced Issuer Network なども含まれる Stripe の決済最適化ツール製品群の一部です。これらのツールを連携させることで、企業はオーソリ率を向上し、誤った支払い拒否を削減できます。
Stripe のネットワークトークンと自動カード更新機能について詳しくは、こちらをご覧ください。