Stripe、新たに 6 社の炭素除去技術へ 800 万ドルの資金提供を決定

  • Stripe Climate は、13 名の科学者の協力のもと、新たに 6 社の炭素除去技術を支援

  • これらの企業は、Stripe と 37 カ国の 2,000 社以上の Stripe Climate ユーザーから合計 275 万ドルを受領

サンフランシスコ — インターネットのための経済インフラストラクチャーを構築する Stripe は本日、Stripe Climate プログラムの一環として 6 つの新たなプロジェクトから炭素除去を購入したと発表しました。今回の購入は、創業間もない企業の事業拡大を支援し、炭素除去技術の健全なマーケットを構築する Stripe の取り組みの一環として行われます。

多くの気候モデルによると、世界の気温上昇を産業革命以前と比較して 1.5°Cのレベルに抑えるためには、世界の温室効果ガス排出量を 2050 年までに実質ゼロまで削減する必要があります。これを達成するためには、新たに大気中に放出される温室効果ガス排出量を根本的に削減するとともに、すでに大気中に存在する過剰な炭素を除去する必要があります。

Stripe は 2020 年 5 月、 Carbon Capture、Charm Industrial、Climeworks、Project Vesta の炭素除去技術に 100 万ドルを提供たことを発表し、このうち 3 つのプロジェクトにおいて最初の資金提供者となりました。Stripe は 2020 年 10 月、Stripe ユーザーが収益の一部を炭素除去に寄付できる仕組みである Stripe Climate を立ち上げました。それ以来、37 カ国の 2,000 社を超えるユーザーが Stripe Climate のポートフォリオへの寄付を行っています。

Stripe の早期支援が、炭素除去の進展に拍車をかけたことはすでに証明されています。Charm Industrial は Stripe の購入分を予定より数カ月早く納品し、Climeworks は以前の工場の 80 倍の能力を持つ新たな施設の建設を開始しました。CarbonCure は 2021 年 4 月に Carbon XPRIZE を受賞しました。さらに、これらのプロジェクトは、Microsoft や Shopify、Lowercarbon Capital など新規顧客や投資家も獲得しています。

Stripe Climate は本日、直接大気回収、炭素鉱物化、ガバナンスなどを専門とする 13 名の科学者の協力のもと、6 つのプロジェクトを新たに評価し、炭素除去の新たな投資ラウンドを発表し、このうち 4 つのプロジェクトにおいては最初の購入者となりました。いくつかのプロジェクトに対しては、加速化を促すために、炭素除去の購入のほかに研究開発助成金も提供しています。Stripe Climate は今回の 275 万ドルの資金提供に加えて、以下の技術的マイルストーンの達成を条件に、525 万ドルの追加の資金提供を約束しました。

CarbonBuilt (260 ドル/tCO₂) 低濃度の CO₂ を反応させて石灰岩を形成することで CO₂ を永久に貯蔵しながら、貴重なコンクリート建資を作り出します。

Heirloom (2,054 ドル/tCO₂) 急速な炭素鉱物化を活用して数日で大気から CO₂ を回収し、地下に永久に貯蔵するために CO₂ を抽出する直接大気回収ソリューションを開発しています。

Running Tide (250 ドル/tCO₂) 海藻を育てて外洋に沈めることで炭素を除去しています。

Seachange (1,370 ドル/tCO₂) 海の力と規模を活用し、海水中の CO₂ を炭酸塩として回収する実験的な電気化学プロセスを利用して炭素を除去しています。

Mission Zero (319 ドル/tCO₂) 電気化学を用いて大気中から CO₂ を除去し、それを濃縮することで様々な隔離方法を実現します。

The Future Forest Company (200 ドル/tCO₂) 玄武岩を粉砕して森に撒くことで鉱物風化を促進し、CO₂ 吸収力を測定する実証実験を進めています。

応募された全プロジェクトと、再購入の際の更新条件の仕様については、GitHub をご覧ください。

__ Stripe Climate について__

Stripe Climate は、あらゆる企業が気候変動対策に貢献できるよう支援するプロダクトです。Stripe のユーザー企業は、1 分足らずで収益の一部を、大気から二酸化炭素を永久に除去する取り組みに寄付することができます。詳細については、stripe.com/climate をご覧ください。