日本を代表する航空会社である ANA は、新型コロナウィルスの流行による旅行業界の混乱を受け、新しいマイレージプログラムの構築を検討していました。ANA グループは以前から、クラウドファンディングプラットフォーム WonderFLY の決済において Stripe Connect を利用している経験から、今回「マイルで生活ができる世界」の実現を目指して創られたアプリ「ANA Pocket 」の構築においても Stripe を採用することを決めました。

新型コロナを機に航空業界を発展させる

航空会社にとって、マイレージプログラムは重要な戦略的ツールであり、景気循環やビジネストラベルの周期性に左右される旅行業界において、レジャートラベルをサポートし、顧客ロイヤリティを高める画期的な手法です。ただ、新型コロナウィルス感染症の影響は、国内外における航空機の需要を激減させるだけにとどまらず、このバランスを傾けることとなりました。

ANA は、新型コロナの影響を大きく受け、サービス内容の変革に踏み切りました。新型コロナの世界的流行は、この 2 年間で日本の旅行者の行動変容を多様化させました。こうした動向を踏まえ、ANA グループでは、航空や旅行といった「非日常」の行動に留まらず、消費者の「日常生活」をより豊かにすることを目指し、ANA グループが蓄積してきた顧客データと、デジタルタッチポイントを活用したプラットフォーム・ビジネスの提供や開発を推進し、その結果生まれたのが ANA Pocket です。

ANA Pocket は、航空移動だけでなく、徒歩・電車・自転車・自動車での全ての移動に対してマイルに交換できるポイントが貯まるモバイルアプリサービスです。

プレミアムな体験を実現

ANA Pocket の開発において、ANA グループは有料会員に対してプレミアムなサービスを提供すべく、月額料金を支払うための決済基盤を模索していました。同社は、短期間でサブスクリプションサービスの提供を開始するために、サブスクリプション型の決済を簡単に実装することができる Stripe Billing を採用しました。

ANA グループ会社であるANA X株式会社 事業開発部 廣岡理奈氏は次のように述べています。「ANA Pocket には月額のお支払いをストレスなく提供することが大切だと感じておりますので、まずは確実なオペレーションを実現させるため、引き続きStripeにはサポートを頂きたいです。今後は決済プラットフォームの観点から、他社事例などを始めとしたサブスクリプションについての豊富なご知見をお借りし、弊社やお客様にとって最適なサービス改善に繋げることができればと考えています」

ANA グループは、クーポン機能と連動した初月無料キャンペーンや新たなチャネルを通じて、効率よくサブスクリプションサービスを展開してきました。そこにさらに Stripe の充実したダッシュボード機能が加わることにより、請求エラーや不正に対応することができるオペレーションフローを短期間で構築することができ、ANAの品質の高いサービスを期待していたユーザー層に向け、シームレス且つ快適な顧客体験を提供することができました。

ストライプ ジャパン株式会社共同代表の荒濤大介は、次のように述べています。「ANA グループが展開する新サービスと連携することにより、ユーザーの日常の満足度向上に繋がることを大変嬉しく思います。現在、世界は今までにない速度で経済的、社会的に進化を遂げています。Stripeは今後も、お客様の細かなニーズに合わせてカスタマイズされた決済システムを迅速に実装することで、社会情勢の変化に伴う事業拡大・転換を支援して参ります」