Stripe、アジアと南米で Edtech 事業者のサポートを拡大
企業向け経済インフラプラットフォームを構築する Stripe は、アジアと南米の Edtech 事業者のサポートを拡大しています。
2020 年、新型コロナウイルス感染症の影響により世界中の 12 億人以上の子どもたちが学校に通えなくなり、オンライン学習に切り替えをする中で EdTech(エドテック)業界が急激に成長しました。
感染拡大が落ち着き、対面での教育が回復した地域が多い一方で、 Edtech 分野は引き続き成長し続けています。2019 年 1 月以降、Stripe を利用している Edtech 事業者の数は 3 倍以上に増え、過去 12 か月間で Stripe を利用している教育関連企業は 200 億ドル以上の決済を処理しました。現在、 Edtech 市場は 2,710 億ドルに拡大し、その価値は 2026 年までに 4,100 億ドルにも上ると予想されています。世界中で普及が加速している Edtech 事業ですが、アジア太平洋地域に本拠を置く企業は Edtech 市場の規模の 40 %以上を占めており、さらに南米での Edtech への投資は 2021 年には 6 倍に増加しました。
しかし、急成長を続ける一方で新しい課題も浮上しています。日常生活の中でも様々なデジタル体験をしている学生は、オンライン学習に対してもこれまで以上に高い期待を抱いています。そしてサービスがその期待に沿わない場合、数多くある他の選択肢に目を向けます。
同時に経済状況は厳しさを増しており、教育機関は少ない予算の中でサービスやコンテンツを拡充し、より良い体験を提供する方法を模索していかなければなりません。
このような課題に対応できるよう、Stripe はアジア太平洋地域および南米の Edtech 企業や教育機関に対し、シンプルで安全かつ柔軟性のある決済プラットフォームを提供し、会計プロセスの自動化や不正利用対策を強化しています。2019 年 1 月以降、アジア太平洋地域の Stripe を利用する教育関連企業の数は 5 倍に増え、業界全体の成長率を大幅に上回りました。同期間の Stripe を利用するメキシコの Edtech 企業の数は 10 倍以上増加しました。
国境を越えた教育
Edtech のプラットフォームは、生徒が地球上のどこにいても教師が指導を行うことを可能にします。インドネシアのコース作成・管理システムである Eduqat は、教師が利用しやすいプラットフォームとマーケティングツールを提供することで、より多くの受講者に授業を届けるこのの出来る仕組みを提供しています。同社は Stripe Connect と Stripe Elements を採用し、コンテンツ制作者が生徒から複数の通貨で簡単に支払いを受け取りできるようにしています。
Eduqat の共同創設者で CEO の Jourdan Kamal 氏は次のように述べています。「私たちはインドネシアの教師とクリエイターの皆様にグローバル展開を検討するよう呼びかけています。Stripe を実装することで、お客様がグローバル市場を目指すために便利なサービスとなるでしょう。」
南米全域に 400 万人以上の学生を持つメキシコのオンライン学習プラットフォーム Platzi は、マーケティング、プログラミング、デザインなどの分野の授業を提供しています。 Stripe は、年間購読費用を支払うことができない学生に向けてカスタム分割払いプランを提供し、同社が学生にアプローチする手助けをしています。
同様に、PrograMaria は柔軟な支払いオプションを利用して女性向けのコーディングやプログラミングの授業を提供しており、ブラジルの IT 労働市場におけるジェンダーギャップを縮小することを目指しています。
PrograMaria の創設者兼 CEO である Iana Chan 氏は次のように述べています。「Stripe を導入することにより、私たちは社会的インパクトのある登録モデルを運用することができるようになりました。私たちは、学生に自分の収入に応じて授業料をいくら支払うかを選択するオプションを提供しており、高額を支払うことを選択した学生の授業料は、十分に支払いができない学生のための奨学金に充てられます。」
効率化を図る
ニュージーランドの Enrolmy は、両親が子どもを授業やイベントなど様々なアクティビティに参加させることができるマーケットプレイスを提供しています。Enrolmy は Connect を利用し、数百の登録された教育事業者が提供する 40,000 を超えるサービスの請求と支払いを管理しています。支払いプロセスを一元化することは、Enrolmy が信頼されるリソースとして確立するための重要なステップでした。
Enrolmy の共同創設者兼 CEO である Dean Pendergrast 氏は次のように述べています。「Enrolmy のチームは、全員がお客様の目標達成を支援することに情熱を持って取り組んでいます。Stripe と提携し、顧客取引の大幅な増加を目の当たりにしたとき、私たちのソフトウェアが業界にポジティブで大きなインパクトを与えることができたと確信しました。」
東京では、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)が 2012 年より授業料の支払い方法の一つにクレジットカード決済を導入しています。学生の半数以上が海外の学生のため、クレジットカード請求と手作業での収益調整が会計部門にとって大きな負担となっていました。Stripe との統合を通じて、TUJ の主要なバックエンドシステムは、学生が支払いを行うとすぐに自動更新されます。
Temple University の CIO である Paul Raudkepp 氏は次のように述べています。「Stripe は、会計プロセスを自動化するための素晴らしい解決策でした。」
支払い処理のプロセスを整理することは、Presbyterian Ladies' College Sydney にとっても重要な課題でした。オーストラリアを拠点とする本校では、授業料や寄付金、イベント費用など、様々な支払いを集める必要があったため、Stripe の決済プラットフォームと Stripe Billing を導入し、それぞれの支払いごとに分散していたシステムを一本化することができました。
シンガポールを拠点とする音楽学校の Aureus Academy も、Billing を使用して定期的な支払いを可能にし、学生の月額料金をより効率的に収集するなど、支払い体験をカスタマイズしています。
不正利用との闘い
オンライン決済の不正利用は各業界で増加しており、教育分野も例外ではありません。Edtech 企業や教育機関においては、詐欺師やボットが学生を装って奨学金を受け取ったり、不正な支払い行為を行ったりすることがあります。
メキシコの大学と高等教育機関を運営する Lottus Education は、不正行為を防止し、支払いの異議申し立てを減らすために Stripe Radar を使用し、さらに学生の授業料支払いを効率化するため Billing を通じて決済インフラを近代化しました。これらのツールを導入した結果、組織の支払いの異議申し立ての割合が 80% 減少しました。
British Council もグローバル展開に伴い、不正行為防止のために Radar を利用しています。同組織は、Radar for Fraud Teams を使用して、新たな市場で直面する独自の不正行為のプロファイルに合わせてカスタマイズした不正防止ルールを展開しています。その結果、不正行為を減らし、誤った支払いの拒否を最小限に抑えることができました。
決済の最前線
現在の学習環境では、学生と教師がプラットフォーム間を移動し、国境を超えて交流しています。このオープンな環境は、Edtech 分野の専門知識を持つ非営利団体や企業に新たな機会を創出していますが、同時に支払い、運営、セキュリティに関する新たなニーズも生み出しています。
過去 10 年間で Stripe は支払い処理機能を超えてプラットフォームを拡大させ、Connect、Elements、Billing、Radar などのソリューションを通して Edtech のイノベーターを支援しています。詳しくはこちらへお問い合わせください。