課題

コペンハーゲンに拠点を置く Female Invest は、10代の頃に金銭と投資に関するコミュニティや教育ツールにアクセスできなかった経験を持つ Anna-Sophie Hartvigsen 氏、Emma Bitz 氏、Camilla Falkenberg 氏によって 2020 年に設立されました。3 人は金銭的な男女格差を乗り越えた経験を共有し、さらに投資に情熱を抱いていたことから、基本的なパーソナルファイナンスから高度な投資アプローチまで、あらゆるコンテンツを提供する女性向けサブスクリプション方式の教育プラットフォームを構築することを思い立ちました。

Female Invest の顧客基盤がデンマーク以外にも拡大するのに伴い、同社の決済チームは MobilePay や PayPal などの現地の決済手段を個別に導入し、購入完了率の増加につなげてきました。しかし、時間の経過とともに、技術面は過度に煩雑になり、新市場への参入、新しい決済手段の追加、失敗した支払いの調査には、多くの人手を要することに気付きました。また、プラットフォームのサブスクリプションには柔軟性が欠如していたため、年初にすべてのサブスクリプションを更新する必要があり、その結果、運用上の課題、意図しない解約、売上の損失が発生しました。 最終的には進出先の拡大を目指していたため、増大する不正行為に関する懸念を軽減してくれるシステムが必要でした。

解決策

Female Invest は創業以来、Stripe と他の決済ソリューションを併用してきましたが、2022 年に Stripe の使用を拡大して決済スタックを集約することを決定しました。Stripe は、決済をグローバルにサポートし、100 以上の決済手段へのアクセスを提供しているため、Female Invest が新市場へ進出する際の難易度が大幅に下がりました。

Female Invest のオペレーション責任者である Matias Voldby Drejer 氏は、次のように述べています。「当社は 111 カ国に顧客を抱えており、顧客が好む決済手段は多岐に及びます。Stripe を利用することで、関連する決済手段に対応してシームレスな購入体験を自動化することができました」

同社は解約率を削減するために、カードの有効期限が切れる前にカード情報を検知して更新する自動カード更新機能を導入し、支払いの失敗の削減と、顧客の顧客生涯価値の向上に役立ててきました。

Female Invest はまた、サブスクリプションを柔軟に提供するために、Stripe Billing を実装し、クレジットカード、Apple Pay、Google Pay、PayPal による月次と年次の支払いを自動化し、月次や年次のオプションなど幅広い料金モデルを提供しています。Billing に含まれる Smart Retries は、失敗した支払いを自動的に再試行することで、売り上げの回復に貢献しています。

さらに、Stripe Radar for Teams を導入したことで、チームは不審な取引に関して自動的に作成されるレポートを確認し、Stripe の機械学習を活用して不正検知機能を高めることができました。さらに、特定のニーズに合わせてカスタムの不正利用ルールを記述し、ルールをテストしてパフォーマンスを確かめ、パフォーマンスのモニタリングによってルールによる影響を確かめられるようになりました。

結果

Female Invest の顧客基盤は 111 カ国に拡大し、解約率は 39% 減少

Stripe の使用により、Female Invest は世界中のサブスクリプション登録者に対して、購入時に希望の通貨と決済手段を自動的に表示できるようになりました。支払いの最適化によって購入完了率が増加し、プラットフォームのサブスクリプション登録者は、2023 年末には 100 カ国以上に拡大しました。

Stripe の自動カード更新機能で意図しない解約が 39% 減少

Female Invest は Billing を導入してより柔軟な料金モデルを提供し、自動カード更新機能を使用して支払いの詳細を自動的に更新しています。こうしたツールの活用が功を奏し、Female Invest における意図しない解約は 39% 減少しました。

高度な不正防止で Female Invest のオーソリ率は 10% 増加し、売上は 82% アップ

不正利用攻撃に対処するために Radar for teams を導入したことから、Female Invest チームは構築済みの 3D セキュア 2 (3DS2) を活用しながら購入完了率の最適化に焦点を移すことができました。その結果、オーソリ率は 10% 増加しました。2023 年の売上は 82% 増加し、来年も高い成長目標を掲げています。

Drejer 氏は次のように述べています。「Radar のおかげで、注力の対象をコストのかかる不正利用攻撃ではなく、収益源の拡大に戻すことができました。当社は新しいビジネス領域にも進出しており、投資を開始する方法についてすでに 3 冊の本を執筆しました。現在は独自の新しい取引プラットフォームの構築を検討しています」