なぜ Italic を立ち上げようと思ったのですか?
私の家族は何十年も製造業に携わり、この業界の課題を目の当たりにしてきました。このため、テクノロジーを使用して製造業の経営を向上させられるような方法を見つけたいと考えました。製造業の最も難しい側面の 1 つは、マージンに関するものです。ブランドや小売業者をはさむことで、ただでさえ少ない利益がさらに縮小します。Italic では、ブランドや小売業者による追加コストを回避するグローバルサプライチェーンを簡素化して、製造業者のマージン向上を支援します。時間をかけてさまざまなカテゴリーの多くの製造業者を訪問して話しを聞き、Italic が製造業者にどのようにプラス効果をもたらすことができるかを確認した結果、この分野に焦点を当てたいと考えました。
Italic におけるこれまでの最大の成果は何ですか?
当社のチームは、顧客と製造業者を大事に考えています。現在は、アメリカからヨーロッパ、日本、韓国、中国などのアジアの国々に至るまで、約 100 社の製造業者にサービスを提供しています。すなわち、以前だったら製造業者が得られなかったであろう多くのビジネスと売上を、当社がけん引しているのです。当社はまた、アメリカの数千もの顧客にもサービスを提供しています。多くの消費者が、ブランドが提示する価格よりも安く高品質の商品を購入できることに驚いています。
現在は何に焦点を当てていますか?
商品の品ぞろえを見直し、「ラベルのない高級品」としての Italic の地位を確立することに重点を置いています。顧客に喜んでいただける商品を提供し、顧客のニーズを満たせるように、品ぞろえの改善と合理化に取り組んでいます。顧客が興味を持ち、また利用したいと思うような製品を提供することが重要です。ラベルのない高級品は、当社の価値、ブランド提案、製品の品質、顧客のショッピング体験を構成する礎です。
販売する商品をどのように選択しているのですか?
お客様が通常オンラインで購入するようなアイテムに絞るようにしています。衣類、上着、宝石、さらにスキンケアなどの高品質アイテムをブランド名を付けずに販売しています。たとえばカシミアセーターです。黒いカシミアのタートルネックの場合、大きなロゴを付けなければ、デザインに大きな違いはありません。すでに存在しているものを一から作り直すような無駄なことをするのではなく、素材の質と定番のシンプルなデザインを重視しています。
また、顧客がお得感を感じられる程度のマージンで販売できるアイテムを取り扱うことを目標にしています。たとえば、通常 $1,000 で小売りされているダイアモンドのイアリングを、Italic は $300 で販売します。高価格であることには変わりませんが、顧客ははっきりとお得感を抱くことができるでしょう。
ラベルのない高級品は、当社の価値、ブランド提案、製品の品質、顧客のショッピング体験を構成する礎です。
貴社のチームは、サプライチェーンの面ではどのように革新を続けていますか?
サプライチェーンは、芸術と科学を組み合わせて管理されています。Italic は知識に基づいた決断を行い、当社がサービスを提供する各カテゴリーで、専門家から多くの経験を提供してもらっています。約 1,000 の SKU を扱っており、それぞれに多くのバリエーションがあります。
また、Italic には、自社の業績、さらに特定の商品がカテゴリー全体でどのように機能するかに基づいて、より正確な予測を可能にする独自の技術バックエンドがあります。また、製造業者から購入するのではなく、製造業者と提携する、という独自の財務モデルも存在します。製造業者が在庫を持ち、当社は製造業者に代わって販売するのです。
サプライチェーンに関して、「バックエンドでの Italic 独自の技術ソリューション」について、詳しく説明していただけますか?
Italic は厳密にはブランドとマーケットプレイスの両方を運営しているため、私たちの要件は一般のオンラインブランドとは少々異なります。少人数のチームなので、在庫量の追跡、生産スケジュールの管理、生産スケジュールの調整と入金におけるワークフローをできるだけ効率的に行うための技術を使用する必要があります。そこで、当社は E-コマースプラットフォームを社内で構築・維持するために投資を行い、グローバルサプライヤーベースとより密接に連携し、規模拡大に向けて社内プロセスの大部分を自動化することができました。
今日の環境で、従来の小売業者に最も影響を及ぼすものは何ですか?
品物の高騰が以前よりも大きな課題となっています。コロナ禍では、誰もがあらゆる物をオンラインで注文したいと考えました。この結果、材料費が大幅に上がり、前年から 40%~50% アップしたこともあります。生産も大きな打撃を受けました。クラウドのサーバースペースとは異なり、小売業者は柔軟に生産を拡大することはできません。輸送コンテナの調達からオンライン広告まで、小売りに関するコストは業界にとって大きな負担となっています。
現在のインフレは、消費者需要の低下につながる可能性があります。当社では、この状況は Target のような大手のプラットフォームであろうと、当社のようなプラットフォームであろうと、規模に関係なくすべてのプラットフォームに影響を及ぼすと予想しています。多くのブランドが、コロナ禍での需要拡大に応じて過剰発注をした結果、製造業者とブランドは過剰在庫で身動きが取れなくなっています。このやっかいな状態を打開するには相当な労力を要するでしょう。
当社は E-コマースプラットフォームを社内で構築・維持するために投資を行い、グローバルサプライヤーベースとより密接に連携し、規模拡大に向けて社内プロセスの大部分を自動化することができました。
Italic は Stripe とどのように提携していますか?また、この提携のどこに価値を見出していますか?
Stripe は、サブスクリプションと商品提供の両面で、当社が利用する唯一のエンドツーエンドのペイメントプロバイダーです。Stripe を利用して、当社の包括的な決済フローとサブスクリプションモデルである Bold を運営しています。Stripe のお陰で、決済体験が大幅にスピードアップしました。一方、ビジネス面では、コンバージョン率と平均注文額が 37% 増加しました。
そのほか、Italic は顧客体験の設計面でどのような目標を掲げていますか? Stripe はどのような方法で目標の実現を可能にしようとしていますか?
顧客体験に関する当社の目標は、顧客が高級なラグジュアリーブランドと小売業者に期待するのと同レベルの体験を作り出すことです。顧客が最初に Italic を見つけてから、商品を受け取るまで、最も快適で効率的な顧客体験を提供するために、さらに上を目指します。当社は顧客体験のあらゆる側面をたえず改良し続けており、Stripe が大きな役割を担っています。たとえば、Stripe を利用して、決済プロセスを一元管理し、顧客にとってより使いやすいものにすることができました。また、Stripe を使用して、今年初めに開始した当社の新たな Bold サブスクリプションサービスの決済を強化しました。
どのような点で、Italic と Stripe の価値が一致していると思われますか?
既存の E-コマースプラットフォームには根本的な制約があり、企業は一定の方法でプラットフォームを構築する必要があります。これは顧客体験に不可欠なものであり、機能的でカスタムなプラットフォームを構築するには、スキルと決断が必要です。独自の優れた会員プログラムなど、機能の設計面で実現したいことがたくさんありますが、Stripe を使用すれば、希望の機能をシームレスにプラットフォームに組み込むことができます。
今後は Italic を成長させて、規模を拡大しようと考えています。Stripe のサポートがあれば、これを実現できると確信しています。成長に伴い、既存の顧客だけでなく、多くの新規顧客への対応を支援してくれるでしょう。チーム間でのやり取りは、真のパートナーシップと呼ぶのにふさわしい協力的なものでした。Italic では、同レベルの配慮と献身を、自社の顧客に対しても提供できるよう取り組んでいます。
Stripe のお陰で、決済体験が大幅にスピードアップしました。一方、ビジネス面では、コンバージョン率と平均注文額が 37% 増加しました。