Taboola: Stripe Payments の使用で広告主は 1 日当たり 6 億人のアクティブユーザーにリーチ

Taboola はニューヨークに拠点を置くネイティブ広告プラットフォームです。クレジットカードを保有していれば、誰でもオープンウェブを閲覧する顧客に宣伝広告を行うことができます。創業者の Adam Singolda がテレビを見ているときにひらめいたアイデアをもとに、Taboola は 2016 年にセルフサービスの広告プラットフォームを立ち上げました。現在は 6 大陸の 51 カ国に 1 万 8,000 人の顧客を抱えます。

使用製品

    Radar
    Payments
    Connect
ヨーロッパ
プラットフォーム

課題

プロのギタリストを親に持つ Adam Singolda 氏は、自分の商品やサービスを宣伝し、好きなことで生計を立てるインディペンデントアーティストや起業家の苦労を理解していました。同氏はさらに、サードパーティー製品に関する情報を動的に表示することで、ウェブサイトのトラフィックと収益を改善したいという企業側のニーズが、数十億ドル規模にのぼるオープンウェブ広告業界を支える重要な要因だということも知っていました。

Singolda 氏は 2007 年、「Taboola」という名の AI 主導型の広告プラットフォームを構築しようと決意しました。あらゆる規模の事業者に対応し、自社のウェブサイト上でパーソナライズされたネイティブ広告を提供したいという企業のニーズにも応えるプラットフォームです。数年にわたる初期開発と資金調達プロセスを経て、グローバルでの展開が可能な Taboola をリリースすることになりました。決済の取り扱いは本業ではなかったため、Singolda 氏はクレジットカードを持っている人なら誰でも Taboola のセルフサービス型プラットフォームで商品を売り込めるような、サードパーティーの決済プロバイダーを求めていました。Taboola が急成長して他の広告プラットフォームをしのぐようになると、増加する需要と新たな課題に対処するために、対応する通貨と決済手段を増やし、不正利用によるリスクを減らして、開発を加速させ、自動化によって財務業務を効率化させる必要性が生じました。

解決策

Taboola はセルフサービスでの決済手続きを実現するため、Stripe を導入しました。Stripe であれば、Singolda 氏のビジョンに沿った、スピーディーで継続的なビジネス革新を促進する柔軟な API を利用できるためです。

Taboola でプロダクトマネージャーを務める Ami Rotter 氏は次のように述べています。「これまでの経験から、私たちは Stripe をグローバル展開における戦略的パートナーとみなしています。Stripe の強力なプラットフォームのおかげで、新規市場に参入し、ビジネスの拡大に合わせて新機能を導入することができます」

Taboola は 2016 年、Stripe Connect をプラットフォームに導入し、アメリカでのクレジットカード決済を管理するために Stripe Payments を実装しました。需要の高まりに合わせて、Taboola の開発者は Payments を活用して、イギリスやカナダを含むさまざまな国でのクレジットカード決済や、銀行振込といった新しい決済手段にも対応しました。

同社は 2023 年、エンタープライズ・リソース・プラニングシステムの NetSuite と Stripe を連携させました。Stripe の API と、サードパーティーツール Workato によるデータ入力プロセスの自動化を活用することで、両システムのデータは常に同期され、正確な状態を保っています。今では、ユーザーが Stripe にクレジットカード番号を入力してアカウントを作成したり、登録されているクレジットカードを更新したりすると、その情報は自動的に Stripe から NetSuite に送信されます。

Rotter 氏は次のように述べています。「当時、担当チームは他のプロジェクトを抱えており、さらに開発中に要件が変更されたため、Stripe と NetSuite の連携を完了させるのに 6 カ月かかりました。しかし、情報システムチームのリーダーである Max Fokin によると、集中して取り組めば、約 1 カ月で Stripe と NetSuite を連携させることが可能です」

Taboola の最高技術責任者 Lior Golan 氏は、支払いが正当かどうかを確認するため、Stripe Radar を利用した支払いのリスク評価モデルを思いつきました。Stripe Radar は Stripe が 197 カ国で取り扱う取引から学んだ機械学習サービスで、Payments に実装されています。Taboola のリスク評価モデルでは Radar を使用して、顧客がプロファイルに保存しているすべてのクレジットカードに 0 〜 99 のリスクスコアを割り当てます。各カードのリスクスコアに基づき、Taboola のソリューションは銀行振込や毎月の請求書など、支払い処理オプションの次の適切なステップを開始します。

Taboola は現在、ウェブサイト用 UI コンポーネントの Stripe Payment Element を実装しているところです。これにより、短期間で効率的に世界各国の決済手段に対応できるようになります。たとえば、ヨーロッパの 36 カ国ではセルフサービス型の SEPA ダイレクトデビットに対応し、アメリカでは ACH ダイレクトデビットを決済手段に追加しました。さらに、ブラジルでは Payment Element を利用して Pix での支払いにも対応する予定です。

結果

わずか 8 年で Taboola の全世界での売り上げは 14 億ドルに到達

2016 年に Stripe を自社のプラットフォームに導入しようと決めた Singolda 氏の判断の正しさが証明されました。導入から 1 年後には Taboola の国際取引額は 1 億ドルに達しました。

2024 年現在、同社は 12 通貨に対応し、51 カ国で複数の決済手段を受け付け、Stripe Payments で処理した取引から年間 14 億ドル以上を獲得しています。さらに、6 億人を超えるデイリーユーザーを抱え、毎月数百人もの顧客を取り込み、対応する地域や通貨、決済種類を継続的に増やしています。

Rotter 氏は次のように述べています。「過去 6 カ月だけでも、Stripe Payments を利用して香港、台湾、ニュージーランド、オーストラリアでのサービス提供を開始しました」

顧客のカード決済手数料の節約

Taboola の顧客は Payments によって実現した銀行振込を利用することで経費を節約しています。2022 年から 2023 年にかけて、ある顧客はクレジットカードの決済手数料に合計 1 万 500 ユーロを支払っていました。しかし、2023 年の第三四半期に銀行振込に切り替えてから、クレジットカードの決済手数料は発生しなくなりました。

スタッフの時間を節約し、リスクを軽減

Stripe とのパートナーシップにより、Taboola はグローバルでの需要拡大に応え続け、新たに生じる要件にも対応しています。たとえば、Stripe と NetSuite が連携した結果、自動化によって業務効率が上がり、レポートの精度は向上しました。

また、銀行振込に対応したことで、顧客の支払い能力は大幅に向上しました。グローバル規模では、残高不足によるアカウント凍結が 66% 減少しています。一部の市場では、クレジットカード請求の未回収を 88% 削減しています。さらに、Stripe Radar でリスク評価モデルを構築し、アカウントを前払いに切り替えたことで、不正利用を防止して成長を促進し、クレジットカードを持っている人なら誰でも情熱を傾けている製品やサービスを販売してキャリアを築ける場にするという Singolda 氏の夢を実現させました。

シンプルな料金体系

手数料によるわかりやすくシンプルな料金。 初期費用や月額費用の固定費はありません。

簡単に導入開始

わずか 10 分程度で Stripe に登録し利用開始できます