課題

アメリカでは、2021 年に約 2 億 8,000 万台の車両が登録されました。車の所有率の高さが、カーショップでの修理とメンテナンスの需要を後押ししています。しかし、カーショップのオーナーは、これまで紙とペンや従来のソフトウェアに頼って経営していました。2016 年、ソフトウェア業界の経験豊かな Ashot Iskandarian 氏が Shopmonkey を設立。カーショップ管理に SaaS ベースの近代的な手法を導入しました。Shopmonkey がスタートアップからカーショップ管理ソフトウェアのトッププロバイダーに成長するにつれ、自動車整備工場や店舗の新設に伴う資金調達など、資本サービスに対する顧客からの需要の高まりに直面するようになりました。

Shopmonkey としても、後払い (BNPL) などの埋込型金融オプションを追加することで、自社の垂直型 SaaS ビジネスを継続的に成長させたいと考えていました。競争の激しい分野で成功するために、顧客体験と顧客ロイヤルティを損なう可能性のある、決済や金融に関する問題を最小限に抑えることを目標にしていました。Shopmonkey の決済担当ディレクターの Crissy Watkins 氏は、次のように述べています。「当社では Stripe を使用した SaaS ベースの金融サービスと API を提供して、カーショップのオーナーが波乱の経済で成功するために資金を管理できるようにしています」

解決策

当初、Shopmonkey が Stripe を選択した理由は、アカウント登録の容易さと、顧客への請求や決済処理などの機能でした。多くの決済代行業者は導入に 6 カ月を要し、各顧客のアカウント登録も煩雑になりがちです。エンジニアリングリソースを最大限に活用するため、新しい顧客のアカウント管理に伴う問題を軽減する、簡単な「プラグアンドプレイ」ソリューションを必要としていました。これらの課題を、Stripe がすべて解決しました。

Shopmonkey は、Stripe プロフェッショナルサービスと連携し、4 カ月かけて Stripe を実装しました。Shopmonkey の最高執行責任者である Travis Brown 氏は次のように述べています。「当初、Stripe Standard Connect を実装したのは、簡単に行えるアカウント登録機能と、適切に連携する決済手段を顧客に提供するためでした。会社の成長に伴い、顧客への提供サービスを拡大して収益化したいと考えるようになったのです。ショップの成長を加速させるため、価格や入金のタイミングをより細かく制御できるようにしました」

Shopmonkey は顧客のニーズの進化に応じて、自社ブランドで Stripe を利用した金融商品の提供を開始することを決定。Watkins 氏は次のように述べています。「Stripe チームが Stripe Capital を勧めてくれました。クレジットを利用できることが顧客のビジネスにどのように影響するかを知っていたので、この商品の成功を確信していました」

Shopmonkey は、Stripe を使用して、ショップオーナーが運転資金の融資を受けられるようにしています。融資の借り入れ資格は、Stripe での決済金額や履歴などの要因に基づいて決まります。資金は通常、翌営業日に Stripe アカウントに直接入金され、融資の返済は Stripe で取引を行うたびに一定の割合で自動的に行われます。

Stripe Capital のノーコード実装は非常にシームレスで、この製品を有効にするだけで利用を開始できました。そのため、マーケティングや顧客教育にほとんどの時間を費やすことができました。「2022 年 9 月に導入して以来、商品に関するフィードバックはポジティブなものばかりです」と、Watkins 氏。

カーショップ向けソフトウェアプロバイダー Shopmonkey は、Stripe の各種製品も展開しており、次のような充実したサービスポートフォリオをお客様に提供しています。

• Stripe Payments: 大規模な決済を簡単に受け付けることができます。
  
• Stripe Billing: 顧客にサブスクリプションの請求ができます。
  
• Stripe Invoicing: 請求書を発行できます。また、請求書の追跡や代金回収にかかる時間を短縮できます。
  
• Stripe Radar: 機械学習を使用して不正使用を検出してブロックすることで、収益の損失を減らします。
  
• Stripe Sigma: Stripe のデータを分析し、ビジネスのインサイトを得ることができます。
  
• Stripe Terminal: Shopmonkey の顧客が Stripe を利用した決済を対面の決済フローに導入したり、対面決済をモバイルまたはウェブアプリケーションに接続したりできるようにします。
  

結果

Stripe Capital を利用した Shopmonkey Capital は、Shopmonkey の顧客の事業拡大に「強い影響を与えた」と Watkins 氏は述べています。また、「顧客が当社のキャピタル商品を使用して、ショップや修理工場を新しくオープンするのを見てきました。現在は、顧客の成長を把握するために、Stripe Capital ダッシュボードを使用したレポート作成に取り組んでいます。たとえば、顧客が当社の埋込型金融サービスを通じて複数のローンを利用しているかどうかを確認できれば、商品の成功度を判断し、必要に応じて微調整を行うことができます」とも。

主要業績指標に見る成功

Shopmonkey は、取引額を、Stripe Capital を利用した自社の埋込型金融商品の主要業績指標として見ています。Stripe Capital を通じて、約 140 件、総額数百万ドルの融資を利用者が受けられようにしてきました。

Stripe Terminal は、この 1 年でクレジットカード決済率が 34% から約 40% に成長。特に、カナダにおける決済のアタッチレートが 42% 上昇しました。

全体として、Stripe 製品群によって、Shopmonkey は他の主要業績指標を上回る業績を達成することができました。たとえば、決済機能を実装した顧客全体で、顧客あたり 52% のアタッチレートを記録しています。Watkins 氏はこの数字を「素晴らしい」と表現し、サポートや金融リスク管理などのワンストップショップを提供し、すべてのレポートを Shopmonkey のシステム内のデータに基づいて作成することについて、利用者から好意的なフィードバックを受けているとし、「現在、当社のプラットフォームの定着性を向上させるため、埋込型金融サービスの顧客体験を提供しています」と述べています。

Shopmonkey の他の上位 3 の主要業績指標は、ショップあたりの金額ですが、Stripe の導入により、時間の経過とともに 14％ の増加を記録しています。Watkins 氏は次のように述べています。「顧客に Shopmonkey Payments を導入していただくと、取引額がどのように増加するかを追跡できます。この成長は、Text to Pay や電子メールによる請求書発行などの機能により、顧客がどこからでも資金を受け取れるようになったためだと考えています」

2 年間で決済額が 423% 増加

全体として、Shopmonkey は過去 2 年間で決済額を 423% 増加させましたが、Stripe がこれに貢献しています。Watkins 氏は次のように述べています。「Shopmonkey が早い段階で決済代行業者として Stripe を採用したことで、最初から成長が保証されていました。この 2 年間、少し異なる角度から Shopmonkey Payments に取り組んできました。支払いの受け取りはショップの日常業務に不可欠であるため、Shopmonkey の必須機能として捉えています。このアプローチを採用したことで、過去 2 年間で取り扱い金額が大幅に増加しました」

Watkins 氏は、Stripe の埋込型金融サービスのおかげで、自社が提供する価値に顧客が興味を示していることをチームに示すことができたとし、次のように述べています。「顧客は成長を求めていて、Shopmonkey を、その成長のためのパートナーと見なしています。拡大する機会が訪れれば、当社のビジネスとショップにとって「Win-Win」の結果を提供し続けることができます。ショップが成長に必要な収益を上げながら、繁栄し拡大できるよう支援できます」

エンジニアリングチームの効率と集中力の向上

Stripe プラットフォームは、コスト面での幅広いメリットと効率性を Shopmonkey にもたらしています。「Stripe を使用すると、既存のエンジニアリングチームがソフトウェアだけでなく決済にも対応できます」と Watkins 氏。Shopmonkey のエンジニアは、新しい決済インフラの設計に時間を費やす代わりに、利用者に利益をもたらすソフトウェアの更新に時間を割くことができます。
決済処理速度を最大 6 カ月短縮

Stripe によって決済処理速度が向上したことで、Shopmonkey は機敏性を得て、成長するために有利な立場に立つことができました。商品によっては、他の決済代行業者を使用した場合よりも決済処理にかかる時間を 2 ～ 6 カ月短縮できます。Watkins 氏は次のように述べています。「Stripe が最も得意とするのは、数少ない貴重なエンジニアリングリソースを決済に割く必要性をなくすことで、企業の成長を可能にすることです」

Shopmonkey は現在、Stripe を利用して、後払いなどのオプションを提供することに注力しています。これにより、修理代が払えないためにカーショップから立ち去る 40% の人々から、より多くのビジネスを獲得することができます。

ローンは、ユタ州の産業銀行である Celtic Bank (FDIC メンバー) により発行されます。すべてのローンは与信承認の対象となります。